仙台市泉区の隠れた自然美、冬の光明の滝への訪問記

みる

雪の光明の滝を訪れて

1月10日。今年最初の大雪が降る中、光明の滝へと足を運びました。

静寂の森へ

車を降りると、あたりは一面の雪景色。白銀の世界が広がり、足元には新雪がふわりと積もっています。静寂に包まれた森の中、雪の降る音だけが響くような感覚。けれども、遠くから微かに聞こえてくる滝の音が、この静けさに力強さを加えていました。

鳥居の前に立つと、赤い装飾の施された「光明の滝」の看板が、雪の中で際立って見えます。その奥には鬱蒼とした杉林がそびえ、雪をまとった木々がまるで神聖な空間を作り出しているかのよう。ここから滝へと続く道は、まるで別世界への入り口のように感じられました。

階段を下りて滝へ

滝へと続く木製の階段は、厚く積もった雪に覆われています。踏みしめるたびに「ぎゅっ、ぎゅっ」と雪が鳴り、慎重に足を進めながら下へと降りていきます。視線を先に向けると、滝が流れているのが見えました。

通常、光明の滝は冬の寒さによって凍ることが多いそうですが、この日は凍っていませんでした。水が流れ落ちる勢いがしっかりと感じられ、雪と氷に囲まれた滝は幻想的な美しさを放っていました。

神聖な滝の空間

滝の前には、小さな祠(ほこら)がひっそりと佇んでいました。その周囲には雪をかぶった供物が置かれ、訪れた人々がこの場所に敬意を払っていることが伝わってきます。傍らには白い布が結びつけられ、神聖な雰囲気をさらに際立たせています。

滝の水しぶきがわずかに舞い上がり、それが雪と交じり合うことで、一層清らかな空気を生み出していました。寒さで手がかじかむほどでしたが、不思議と心は落ち着き、時間がゆっくりと流れているような感覚に包まれました。

冬ならではの美しさ

光明の滝は四季折々で異なる表情を見せてくれる場所ですが、冬の静寂と白銀の風景は格別です。凍った滝を期待していましたが、それ以上に美しい雪の光景と、滝の力強い流れを目の当たりにすることができたのは幸運でした。

帰り道、ふと振り返ると、雪に覆われた階段がまるで別世界へ続く道のように見えました。光明の滝の冬の姿は、ただの観光地ではなく、心を洗われるような神秘的な空間でした。

また訪れる日を楽しみにしながら、名残惜しくもこの場所を後にしました。

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