根白石のゲンジボタル、見ごろを迎えています

みる

泉区根白石の水田や河川では、例年6月中旬になるとゲンジボタルの発生がピークを迎えます。今年も6月13日時点で、すでに多くのホタルが飛び交う姿が確認されました。

30年以上前には、水田のあちこちでホタルが舞い、幻想的な光景が広がっていました。
しかし、減反政策や用水路のU字溝化、農薬の影響など、さまざまな要因により、その姿は徐々に少なくなってきています。

「ホタルは水のきれいな場所にしかいない」と言われることもありますが、実際には、餌となるカワニナの性質から、人の営みがある中〜中上流域のほうが適している場合もあります。

根白石のように、農業の営みと自然環境が共存している地域だからこそ、今もなおホタルを見ることができるのです。

また、近年では街灯や住宅の灯りが増えたことにより、ホタルの光に気づきにくくなっているという面もあるかもしれません。

今回の鑑賞スポットは、住吉神社前の西田中川。

※駐車スペースは限られており、周辺は民家も多いため、マナーを守って静かにご観賞ください。

ホタル観察のコツ

ホタルはとても繊細な生き物です。より美しい光を観察するために、次のようなポイントを意識してみてください。

時間帯

20時〜21時半頃が最も活発に飛ぶ時間帯です。21時を過ぎると徐々に数が減っていきます。

気温・湿度

蒸し暑い夜、特に雨上がりなどは活発に飛ぶ傾向があります。気温が20℃を超え、湿度が高い日は特に期待できます。

風が強いとホタルは飛びにくくなります。できるだけ風の穏やかな夜を選びましょう。

「乱舞」を見るには

ゲンジボタルは発生のピーク時に、条件が揃うと、川や用水路沿いの木々や土手、草むらなどに集まり、光の明滅をそろえる「乱舞」という幻想的な現象が見られることがあります。

そんな一夜に出会えたら、ぜひ静かに見守ってください。

光や匂いへの配慮

ホタルは光にとても敏感で、強いライトやカメラのフラッシュは発光や飛翔を妨げてしまいます。懐中電灯は光を抑えたものを使用し、赤セロファンを貼るなどの工夫がおすすめです。

また、虫除けスプレーや香りの強い製品は、ホタルにも影響を与える可能性があるため、使用は控えめにしましょう。

持ちものと服装のポイント

懐中電灯(なるべく光量の弱いもの、赤セロファンを貼ると安心)
夜露で濡れても平気な服装や靴(長袖・長ズボン推奨)
虫除け(使う場合は肌ではなく衣服に軽く吹きかける程度で)

根白石のホタルは、地域の方々による草刈りや堀の泥上げといった、水田の営みがあってこそ見ることができる貴重な存在です。

ホタルの光を未来につなぐためにも、マナーを守って、静かに幻想的なひとときをお楽しみください。

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